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「年金制度は崩壊するから払わなくていい」などという意見もよく聞きますが、うーん、実際のところどうなの？？調べてみると、いろいろな事実がわかってきました。

公的年金は、現役世代から高齢者世代へ仕送りするという「世代間扶養」を原則としていますが、このルールだと、急激な少子高齢化に耐えられません。その点でいうと、日本は今まさに絶賛少子高齢化中！！

年金の支え手となる若者が減っちゃうことで保険料収入も減っちゃうし、お年寄りが増えて給付（上で述べた「仕送り」）が増えることになるので、公的年金制度はボンビーになっちゃいます。このような事態になることを防ぐために、支払う金額（保険料）の基準を決めて、その費用負担の範囲内で、不況でもバブルでも情勢に応じて給付を行うことができるように、給付水準が自動的に調整される仕組みが導入されているみたいです。

年金積立金は、このような既存の制度の中で、将来も一定の給付を確保するために、前もって負担された保険料の一部を給付に充てずに積み立てたもので、年金問題を解決するためのいわば、「ヒーロー」的存在。年金給付に必要な収入の大部分は、保険料収入や税金によってまかなわれている一方で、この年金積立金を運用して得られた収入も安定的な年金給付に役だっています。運用といえば聞こえはいいけど、運用って結局は株とか投資信託に投資すること。ですので、結構アンラッキーな結果になることもあるそうです。

厚生労働省によれば、とのことですが、「直ちに影響を及ぼすものではありません」って、じゃあ影響を及ぼすのはいつなの？「今でしょ！！」

は古いけど（震え声）。とりあえず、年金積立金があれば、ある程度は大丈夫ということなのでしょうか。実際に年金積立金がどのくらいあるのか調べてみると、2011年度の時点で110兆円くらいあるとのこと（外部リンク参照）です。下のグラフはその年金積立金を株式や為替などで運用している状況についてついてまとめたグラフですが、積立金の運用益は、累積で約47兆円のプラス。これだけ見れば常に勝ち続けていてウハウハ！ハッピーな感じがします。ただし、これは「累積」での結果。メッシのキャリア通算ゴールみたいなもので、自然とすごい数字になります。大事なのは1試合1試合の得点ですよね。ということで、合わせて見てもらいたいのが下のグラフ。なんということでしょう～、2008年度単年度でみると、9.3兆円もの損失を出しています！！この時期はリーマン・ショックが起きた時期で、年金積立金の運用もボロ負けだったんですね。これはどのくらいの額かというと、リニア中央新幹線（品川―名古屋間）が2本くらい引ける額（約9〜10兆円）です。ひえ〜。

こんな感じで市況に合わせて損失を時々出していたら、すぐに積立金もなくなっちゃいそうな気が…。実際に積立金は、2006年には150兆円あったのが110兆円にまで減っちゃってます。けれども厚生労働省によれば積立金の運用益を毎年度、将来見通しとこの乖離がとのこと。一応考えているみたいだけど、大丈夫なのかすごーく心配。崩壊はしなさそうだけど、なんとなーく不安な感じ。払ったほうがいいんだろうけど、すすんで払いたくはないかも。




厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/

第1回社会保障審議会年金部会資料
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001n4yb-att/2r9852000001n5aj.pdf